イングランドの地から独立公ゴーシュの長男であるレンドルが戻ってきた。
彼はワルウィック公の地位にあったが、ドルフィン公として戻ってきたのである。
彼がまず驚いたのは、父ゴーシュから受け継いだ直轄領の広さであった。
彼自身、ワルウィック公としての直轄領はベサンコンとワルウィックのみであったため、
ドルフィン公の直轄領が6つもあったのに驚いたのである。
彼は根っからの武人として育てられたため、統治者としての器は欠けていた。
レンドル自身もそのことは知っていたため、彼の最初の仕事は直轄領の分配だった。
まず、自分の直轄領をベサンコンとドルフィン公領域の4つのみとした。
ワルウィック伯にはワルウィック公時代の臣下を置き、ニースとサルレスの2つはプロヴァンス伯アンドレに譲った。