弟と妹との離別の後、ルードヴィクは人と話さず、一人自室に篭る事が多くなった・・・
ルードヴィク様…おいたわしい。
ここはひとつ、後妻を迎えてはいかがでしょう?
そうか…それもいいかもしれない。
しかし僕自身37歳ともう年だ、子供はあまり期待できそうにない。継承は考えず、能力的に優秀な人に来てもらう方向でいこう。
では、そのように。…この方などどうでしょう。
ガリシア公爵家のマリアさん?イベリアとは随分遠いな。まあいいや、行ってみよう。
さほど優秀でもない気もするがこの時点では最良だった。
…って、未亡人さんなのな。*1
さらにマリアはガリシア公にとっても後妻であった。何か苦労してそうな人である。
ええの?うち、連れ子までおるんやけど…
イベリアはドイツから見て西なので関西弁にした。安直すぎる発想である。
実際は関西弁どころか言語自体違うはずなんですけどね。
構わないさ、言葉の壁なんて愛さえあれば関係ないよねっ!
ガリシア公の代わりだっていい、君と一緒にいたいんだ!
…分かったわ、ええよ。こちらこそ、ウタさんの代わりでもええ、あなたの傍にいさせてな。
傷を舐めあうように寄り添った二人のこの恋が、晩年のルードヴィクをどれだけ癒したかは想像に難くない。
ところが・・・
またあそこからの使者か。参戦依頼なら断って帰ってもらってくれ。…何、違う?
え、あの時の子供?…まさか!
不義の子フリードリヒ
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いや、それは、その…ゴニョゴニョ
はぁ…まぁええわ。時期的に前の奥さんの時やろうしな。
でも、二度とこんな事したら許さへんで?
ホントすみませんでした。
一度も参戦してくれないから、文句の一つも言いに行ったのだけれど…
チューリンゲン公、よく見たら中々いい男じゃない。
ちょっと惚れちゃったわぁ。ま、後はよろしくねぇ~♪*2
そして・・・
ルードヴィクの長男 ゲプハルト)クレメンティア、好きだ!
同じく長女 クレメンティア)お兄様♥
この親にしてこの子ありである。
このような事がありつつも、チューリンゲンはつかの間の平和を謳歌していた。
しかし。戦争と心労に蝕まれたルードヴィクの最期は近付いていた―――
1082年
ルードヴィクは妻と臣下の見守る中、死の床に臥せっていた。
ルードヴィク様…
うう…もう助かりそうにないな…
そんな…あなた、しっかりしてっ!
…僕は…間違っていたんだろうか。
確かにチューリンゲンは大きくなった。でも、本当はそんなの必要なかったんだ。
小さな領土のままでもいい。ウタ、ベリンゲル、アデルハイデ。昔みたいに兄弟4人で一緒に笑って過ごせれば、それで…
運命の歯車が少し…ほんの少し違うだけでも、こんな結末にならずに済んだかも知れなかったのに…
…でも、ウタが言ってた通り、時は二度と戻らないんだね。
…
マリア…子供達を…頼んだよ…
あなた…
手を握っていてくれ…最後に…君に会えてよかった、それだけが…幸せだ…
チューリンゲン公ルードヴィク、40歳でこの世を去った。
その死に顔はしかし、安らかだったという――